情報の伝え方と受け取り方

初めまして。開始からAdvent Carendarを4日間連続で担当してくれたモジーから引き継ぎ5日目の記事です。本日のテーマとして意思伝達の落とし穴ついてお話ししたいと思います。

情報の錯覚

錯覚とは、感覚器に異常がないのにもかかわらず、実際とは異なる知覚を得てしまう現象のことである。対象物に対して誤った感覚や認識を得るのが錯覚である(wikiより)
よくだまし絵やトリックアートで目の錯覚はみなさんも人体の不思議として体感していますよね。そんなみなさんに「情報の錯覚」を体験していただこうかなと思います。

情報の側面

突然ですが下の3人から理想とする政治家を選んでください。

  • マフィアや非合法関係者との噂が常に絶えない。病気持ち。妻以外に愛人2人。ヘビースモーカー。毎日マティーニ8~10杯引っ掛けている。
  • 二度の免職歴がある。夜更かしで正午まで起きることが少ない。学生時代には麻薬を吸っていた。毎晩ブランデーを1本飲み干す。
  • 勇猛な軍人として様々な勲章を授与されている。ベジタリアンかつ非喫煙者。酒はビールを愛飲している。マフィア、刑事犯など非合法関係者との関係を疑われたこともない。贅沢嫌いで生活は慎ましい。  

どの政治家が選ばれたでしょうか? 多くの人が清廉潔白な3のような政治家を支持しようと考えたかなと思います。1,2はあまり関係を持ちたくないですね、、

上記の3人はそれぞれ実在した政治家のプライベートについての情報です。

「情報の伝え方」をコントロールすることは、個人の心理や意思決定に影響を及ぼします。 この質問ではあえて実際の功罪にはフォーカスせず私生活のみを紹介しています。 業務上でも伝えたことと違うものが返ってくることはありませんか?伝えるべき情報なのか、伝え方はあっているのか振り返ってみると実は改善可能な問題かもしれません。

情報の思い込み

またまた突然ですが下の文章を読んで問いに答えてみてください。

休日、ある父親と息子が郊外でドライブをしていたら、突然対向車線からトラックが飛び出してきた。父親のハンドル操作も間に合わず車は衝突してしまった。運転していた父親は死亡し、後頭部座席にいた息子は頭に大きな傷を負い、早く手術をしないと危ない状況である。
幸い、国際会議から帰ったばかりの脳神経外科の世界的権威である名医が駆けつけた。急いで手術をしようとしたその瞬間、「私の息子だ、、」と医師はメスを落とした。
さて、この医師と息子の関係は?

「義理の息子」と考えた人が多いのではないでしょうか?。
しかし、
一番もっともらしい答えは「この医師は、母親である」というものではないですか?
少なくない人々が、「国際会議から帰ったばかりの、世界的な権威を持つ脳外科医」だからこの医師が、男性であると決めつけてしまいます。
脳内の思い込みでもありますが世の中の常識でもあると言えるかもしれません。もちろん多くの女性の医師も活躍されています。
ですが、この分野で活躍しているのは男性が中心である、とすでに頭の中にインプットされてしまっているのです。
あくまでも現在の常識はであり、時代や場所、思想文化など様々な要因により変化していくものです。

総括

人は「個人特有のもの」、「周囲の人々の行動」など様々な要因によって常に自分の思考に影響を受けています。
そこでは、思い込みや常識だと考えていること、相手からの情報の与えられ方、また自分の情報収集の方よりなど複雑に要素が絡まっています。
その結果、誤った判断をしたり、合理的ではない考え方に陥ったり、見えていない可能性に目をつむったまま間違った方向へ進んでしまったりするものです。
情報を伝え受け取ることは業務上重要であり頻繁に行われます。自分の常識が果たして合っているのか。本当に相手に伝わっているのか。もう一度見直してみるのはどうでしょうか?

最後に、私のこの文章も伝わっているのか不安なので見直そうと思います。